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日本社会の腐臭

抗がん剤は我慢して飲み続けている。副作用は相変わらずで食事が美味くない。もう4か月近い。メシが食いたくないと言うのは想像以上に厳しい。6月6日、CTを撮影することになっていてその結果が待ち遠しい。

長い付き合いの政治家から電話が入った。森友問題で地検が不起訴、というニュースに怒り狂っていた。彼は大臣までやった自民党の重鎮である。その彼が「不起訴」に怒っている。自民党には未だ「正常な判断」の持ち主がいたんだ、とちょっと嬉しかったので敢えて書く。

モリカケ問題の根深い背景、国会での虚偽答弁の深刻さ、財務次官のセクハラ発言。そして財務省公文書の改ざん事件・・・この1年、安倍政権下で起きている権力の不正、不祥事、しかもそれを「浄化」できない。政権は恥じなく居座っている。否、浄化しようとする意思がない。日本社会が腐ってきている。列島に腐臭が漂い始めている。それに気づかない政治家たちに期待を繋ぐことは無理なようだ。

第一次世界大戦下で起きたアメリカの禁酒法の歴史を思い出してほしい。周知のとおり禁酒法は女権の伸長、飲んだくれ亭主への批判、嫌悪感、そして第一次大戦の勃発。国民にいやが上にも愛国意識が高まる。同時に節約の意識も。「酒=悪」説が全米に広がる。

国内はドライ(禁酒)派とウエット(反禁酒)派と真っ二つに割れた。当時、酒類の仕入れ販売を扱うリカー店(酒屋)はドイツ系のアメリカ人が多かった。敵国・ドイツへの反感も禁酒法への動きに拍車をかけた。結果、1918年、連邦憲法修正第18条(酒類の製造、販売、運搬を禁止)が議会を通過し禁酒法は成立した。

ところがこの法律はとんでもないザル法だった。飲酒は禁止しなかったのである。しかも法が効力を有する時期に1年の猶予期間を置いた。すると金持ちは酒の買い溜めに走った。一生飲めるだけの酒を買い込んだ者がいたそうだ。

同時に酒は無くならずマフィアの資金源になった。闇で作る密造酒を「ムーン・シャイン」と呼んだ。月の明かりという意味だ。ぼくもケンタッキーで飲んだことがある。豊富な資金があるギャング、マフィアは市会議員や市長ら政治家に賄賂をばら撒き、裁判官まで買収したという。「アンタッチャブル」のエリオット・ネスFBI捜査官のようなマフィアと対決する捜査官もいたろうが、概して警察官へもマフィアの魔手がのびた。こうして密造酒が大手を振って罷り通った。

ニューヨークでは「プライベート・クラブ」という名義だけの会員バーが急増し、誰でも酒は飲めた。否、禁酒法が成立して国民の飲酒量は大幅に増えたという記録さえあるそうだ。市民の間に「法律って守らなくていいんだ」という風潮さえ蔓延しはじめ、法治国家の土台骨が崩れかかった。

ドライ派だったフランクリン・ルーズベルト大統領はついに反禁酒法(憲法修正第21条)に舵を切り替え、1933年12月5日、禁酒法は廃止された。米国憲政史で禁酒法はアメリカから酒を追放できずギャングやマフィアの温床となり、政治家や裁判官まで取り込まれる「腐った社会」が現出して、失敗した。

安倍・麻生という内閣を率いる政治家の頭の中にぜひ叩き込んで欲しいと願う。トップが腐れば社会全体が腐り、腐臭を放つ。「そうか、ウソは言っていいんだ。ウソがバレても責任取らなくてもいい」と今、国民は思い始めていないか。


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北岡和義事務所

神奈川県茅ケ崎市在住

E-mail: kazuyoshi.kitaoka@gmail.com

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