ホーム » 未分類 » セコンド・オピニオン

セコンド・オピニオン

2005年8月開設された「つくばエクスプレス」は全線58.3キロ、秋葉原から学園都市「つくば」まで20駅を45分で結ぶ。「流山おおたかの森」の次が「柏の葉キャンパス」である。急行だっため乗り過ごしてしまい守谷まで行った。戻って柏の葉で降り、タクシーに乗った。途中は緑の並木が続く真新しい街である。

ガンに罹患して初めてセコンド・オピニオンを求め、9月20日柏の国立ガン研究センターを訪れた。同行してくださったT先生は生命科学で「アポトーシス(細胞死)」を研究する科学者。知己の院長に先約を取っていてくださったので、待たされず肝臓外科医に会え、大阪の治験で得たガン情報を見せた。CTの画像を見て、驚異的にガンが消えていることを確認。外科的に手術をしても完治は保証できないという。現在の治験治療は最適で続けた方がいい、とのコメント。

通常、内科医と外科医ではかなり診断が異なるという偏見(?)があったからちょっと驚いた。大阪の大学病院で治験治療に入って7か月が過ぎた。定期検査で腫瘍マーカーはほぼ正常に戻っている、との診断は正しいが、でも抗ガン剤は続けるべき、という見解はぼくの主治医とまったく同じ。その肝臓外科医はガン医療の世界で著名な主治医を知っていた。

わずか10分くらいの面接で、コメント代が2万1,600円と高額だったが、現在の治療のあり方がベストチョイス、という専門医の見解を知らされただけでも良かった。

T博士と別れ、秋葉原に戻ると雨が降っていた。思わぬ疲れが出たらしい。気分が優れない。午後6時に約束していた高校の同級生との会食を電話で断り、東京駅まで行って茅ヶ崎へ戻る東海道線に乗り換えた。なんとなく虚しい気分が沸き上がって落ち込んだ。はっきりした理由は分からない。

沢木耕太郎の『キャパの十字架』を読んでいる。スペイン内戦を取材したロバート・キャパの「崩れ落ちる兵士」はピューリッツア賞に輝いた世界的に著名な写真だが、沢木はその1枚の写真に拭えない疑惑を抱き、スペインへの旅を始める。そして1936年に撮られた、銃弾に倒れる共和国軍兵士の写真が「やらせ」だった、という確信を持つ。しかも撮ったのはキャパではなく美しい恋人のゲルダ・タローではなかったか、という驚くべき指摘。

キャパ生誕100年の2013年、スペインのエスペホを訪れた沢木の、ジャーナリスト特有の違和感への拘りが感じられ面白い。1913年10月22日ハンガリー生まれのエンドレ・フリードマンが英語名「ロバート・キャパ」と名乗り、戦争写真家として世界的名声を馳せる。インドシナ戦争取材へ向かったキャパは1954年5月25日、地雷を踏み逝ってしまった。

そのベトナムも今や共産党が支配し経済成長を続けている。キャパの名声と戦争写真に隠された真実、キャパ、ゲルダという男女の愛と生と死。これもまたガンに似て真相は誰も分からない。


コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

北岡和義事務所

神奈川県茅ケ崎市在住

E-mail: kazuyoshi.kitaoka@gmail.com

2018年11月
« 10月    
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  

カテゴリー

アーカイブ

最近のコメント