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ガン非戦論

ガン罹患を新聞のコラムに書いたら多くの人々からメールや電話をもらった。
「ガンなんかに負けるな」「北さんなら絶対、勝てるよ、がんばれ」「ガンは治る」・・・それぞれ、かなり驚いてコメントしてくる。でも、ちょっと違うんだな、ぼくは。
「ガンに勝とうと思うな、ガンと生きることが大事なんだ」と考えている。
多くの誤解があるな、と思うのはガンは細菌やヴィールスと違って「敵」ではない。
ガンは自分の身体の細胞の異常増殖である。
立花隆が『がん 生と死の謎に挑む』という書を書いた。
日本人の二人に一人がガンになり、3人に一人がガンで死ぬ。
その意味でガンは由々しき病気だが、人間はガンには勝てない。
なぜか。
ガンは自分の臓器の異常増殖だからガンを攻撃することは「自分の臓器」を攻撃することと同じである。厳しくやっつければそれだけ自分の臓器も傷つくのである。
抗がん剤投与に批判的な近藤誠医師。多くのガン医から攻撃された。でも・・・。
LAにいたころ移植免疫の専門家で、かつ臨床の医師だったぼくの友人が「ガンはやっつけなくてもともに仲良く生きればいいんだよ、北さん」と言ったことがある。彼は札幌医大胸部外科で学んだ。日本初の心臓移植をやった和田寿郎教授の最後の愛弟子だった。
和田教授に言われ、UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)に留学、移植免疫の研究に没頭した。
優秀な論文で世界的に注目された学究で、肝臓移植の父、トーマス・スターツル博士に乞われてピッツバーグ大学の教授となった。
後にUSC(南カリフォルニア大学)に移籍、移植免疫研究所の所長。その彼が「ガンとの共生」を言った。
至言だった。
ぼくは「ガンと闘う」のではなく「ガンと仲良く暮らす」こと。それがもっとも妥当なガン患者の生き方ではないかと考えている。
言わば「ガン非戦論」である。
なんだか国際政治と相似ではないか。


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北岡和義事務所

神奈川県茅ケ崎市在住

E-mail: kazuyoshi.kitaoka@gmail.com

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